ニオイふぇちぃ vol.73

”初夏の雨、今年「も」新しい傘を買いました。と、いうのは・・・”

「お気に入りよ、今度こそは長いお付き合いを」と傘を購入する毎に思えど、いつのまにか紛失してしまうというタケウチさん。手入れをすれば愛着も増して紛失を免れるであろうと実行するも、今度は無くした時のショックを思うと・・・と、見事なオチへと繋がってまいります今号。

(前略)
と言うわけで、汚れを見つけたらまず落とし、充分干してから防水スプレーでお手入れをしてみたりなどと七面倒臭いほど可愛がってみたりしてみた。するとどうだ、手元を離れることのない確固たる絆が築けたかと思いきや、そうまですればするほど万一紛失してしまった時に受けるショックの如何ほどかを思い巡らせ、むしろ不安が募るばかりである。なんだこの気持ちは。おろしたてのシャーペンのヘッド部分に付いてる消しゴムが、いの一番にもげても、引越し屋さんが誤って割ってしまった頂き物の高価なグラスも「モノはいつか壊れる」と片づけてきた私が、だ。これは恋?もしくは愛?なんてことでしょう。やっと本当の気持ちに辿り着けたのに、どんなに激しく想っても引き裂かれるのが定めというのなら、共に過ごせるこの僅かな時を慈しみたい。そしてもし生まれ変われたらどこかで結ばれましょうね・・・。と、映画のキーワードを絡めて宣伝かよ!?

うまいな、タケウチ嬢。「今、会いにゆきます」と「春の雪」に掛けた感じね(^^;


さて、「傘」と言いまして思い出しますのは昨年のことでございます。友人達と富良野に出掛けたときのこと。突如ザンザンと降り出した雨に、「傘があるから大丈夫」と愛車から数本の折りたたみ傘を取り出したまでは良かったのですが、どれもこれもへにゃっと骨組みの折れたものばかりで使い物になりませぬ。「なぜこんなものばかりが車に置いてあるのか?」と当然の疑問を抱きながらも口にしなかった友人達の大人っぷりに感謝しつつ、どういうつもりで愛車に載せていたのか自らに対する不信感に苛まれながら駅まで走ったあの日。タケウチさんとは正反対で、傘を紛失することはなくとも壊れても捨てられないわたくしめ。

教訓:壊れた傘は、取っておいても罪深い

今は骨組みのしっかりした傘が積まれております。友人の皆様、安心してわたくしめの車にお乗りくださいませ(笑)