辻ミチ子著「和宮」


和宮―後世まで清き名を残したく候 (ミネルヴァ日本評伝選)

和宮―後世まで清き名を残したく候 (ミネルヴァ日本評伝選)

武部敏夫著の「和宮」を読んだ後だったので、より現代語で書かれた本書はすいすいと読める。勝海舟が晩年に、静寛院宮を上品で利口であると語っていたように、徳川家の嫁であることと皇女であるという立場に苦悩しながらも、国のため徳川家のために、その持てる知恵をフルに使って最善の道を常に選んできた姿は、なかなかの策士であります。