そこにチャックがあるのなら・・・

4月27日夜。友人との電話により、数年前に貰った小さなパウダービーズクッションの話題になった。今でこそ触り心地の良さから一般に普及しているパウダービーズクッションであるが、当時は画期的なアイテムである。とある製品のグッズとして黄色いそれを入手した友人が、複数あるからと送ってくれたのであった。そうそう、初めて手にしたときは気持ちよくてビックリしたよ・・・と笑った刹那、動悸が激しくなった。何か良くない記憶が呼び起こされそうな、嫌な動悸である。何だ?何だった?思い出せ、いや、忘れていたほうが幸せか?そんな自問自答を繰り返しているうちに、パッとある光景が脳裏に浮かぶ。チャックだ。黄色いビーズクッションのチャックに自らの手が伸びていく光景。

おおお!!!

思い出した。この黄色いビーズクッションには、二層のチャックがついている。一層目のチャックを開けたわたくしめ、その奥にまた一つチャックがあるのを見つけた。何のためらいも無く二層目のチャックを開けたその時!激しく後悔することになる。なんと、パウダービーズたちが爆発的にあふれ出してきたのである。静電気を帯びたパウダービーズ達は、手やら机やらにわらわらとまとわり付き、その小ささ故に蜘蛛の子を散らすとはまさにこのときにふさわしい表現であると知ったわたくしめ。少量でもその威力は絶大であり、手触りに和まされ、幸せな空気に満ちた我が部屋の雰囲気は一気に地獄絵図と化した。なるほど、無意識に当時の焦りが動悸となって現れたのか。

すると友人は言った。「何で開けるの?(笑)」と。何で?そう、チャックが付いているということは、パウダービーズがクッションの綿のように袋に入っているものだというわたくしめの固定概念が悲劇を生んだと言えよう。

しかしながら、チャックというものは開けても良いものではないのだろうか?チャック付きの製品があれば、誰もがそれを開けてみたいと思うのではないか?リラックマの背中のチャックも、やはり開けたくなる。水玉のパジャマを見たときには言い知れぬ満足感に満たされるのだ。第一、そう言う友人もパウダービーズがあふれ出すことを知っていた。開けたのである(ニヤリ)。

そこにチャックがあるのなら・・・あなたはどうしますか?

どなた様も、ビーズクッションにはお気をつけくださいまし(笑)